「ロン・ミュエク」展 森美術館で開幕。50点しか存在しない彫刻家の作品11点が六本木に

カルティエ現代美術財団と森美術館が主催する「ロン・ミュエク」展が、2026年4月29日より六本木ヒルズ森タワー53階にて開幕した。会期は9月23日(水・祝)まで。

ロン・ミュエクは、1958年オーストラリア・メルボルンに生まれ、現在は英国を拠点とする彫刻家だ。映画・広告の世界で20年以上の経験を積んだのち、1990年代半ばに彫刻へと転向した。その作品数はきわめて少ない。過去30年間に制作されたのは、約50点に過ぎない。一作品に数ヶ月、時には数年をかける制作姿勢が、その希少性の理由である。

彼の彫刻が放つ異様な存在感の源は、スケールの操作にある。実際の人間よりもはるかに大きく、あるいは極端に小さく造られた人体像は、見る者の知覚を根底から揺さぶる。精巧に再現された肌の質感、毛穴、血管。そのリアリティは「生きているかもしれない」という錯覚を起こしながら、同時に「これは現実ではない」という確信も呼び起こす。

日本では18年ぶり、6点が日本初公開。

本展は、2023年のパリ・カルティエ現代美術財団での開催を起点に、ミラノ、ソウルを経て東京へと巡回してきたものだ。カルティエとミュエクの関係は長く、財団のコレクションには《イン・ベッド》(2005年)など複数の作品が収蔵されている。

日本での個展は、2008年の金沢21世紀美術館以来、約18年ぶりとなる。今回は主要作品11点を展示。初期の代表作から近作まで、制作の軌跡を一望できる構成だ。そのうち6点は日本初公開であり、特に初期代表作《エンジェル》(1997年)の出展は、またとない機会になるだろう。

本展の中心をなすのは、大型インスタレーション《マス》(2016-2017年)だ。無数の巨大な頭蓋骨の彫刻が見るものを圧倒する。また、フランスの写真家・映画監督ゴーティエ・ドゥブロンドによる制作過程の記録映像と写真作品も同時公開され、ミュエクの彫刻がいかに生み出されるかを明らかにする。

「ロン・ミュエク」展
会期:2026年4月29日(水・祝)- 9月23日(水・祝)
会場:森美術館(東京都港区六本木6-10-1 六本木ヒルズ森タワー53階)
開館時間:10:00〜22:00(火曜日のみ17:00まで)※会期中無休
入館料:
平日:一般 当日2,300円 /オンライン2,100円
   学生(高校・大学生)当日1,400円 /オンライン1,300円
   中学生以下 無料 / シニア(65歳以上)当日2,000円/ オンライン1,800円
土日祝:一般 当日2,500円 / オンライン2,300円
Webサイト:https://www.mori.art.museum/jp/

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ZEROMILE 編集部

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