浮世絵ゆかりの歴史的エリアに立つ、「ホテル椿山荘東京」のラグジュアリーラウンジ

1952年開業という歴史を誇る「ホテル椿山荘東京」。同館の代名詞ともいえる日本庭園は、四季折々に染まる見事な美しさで幾世代にも渡り多くのファンを魅了し、都心のオアシスとしても知られている。ホテルが立つここ目白界隈は、南北朝時代(14世紀半)には「椿山(つばきやま)」と呼ばれ、歌川広重が名所として浮世絵にも描くほど、風光明媚な土地。さらに、明治期になると明君・山縣有朋が私財を投じて邸宅を建て、起伏に富んだ地形を幽玄な庭園へと昇華させた。

そんな歴史的な背景をもつ、由緒ある土地の息吹が宿る「ホテル椿山荘東京」に、“New Heritage”をコンセプトに据えたエグゼクティブラウンジ「ル・シエル」が2024年7月に誕生した。スイートルームゲストだけが利用できる、贅沢な空間が広がる。

ラウンジの名称「ル・シエル」とは、フランス語で「空」を意味する。国内外から迎える多様なゲストに、“世界をつなぐ空”を感じてほしいという想いが込められている。メインエリアの中央には高さ約 4mの窓を設け、季節によって表情を変える空と庭園を望める空間へと設計。庭園に抱かれた開放的な専用テラス席は、大地に近く、まるで都心にいることを忘れさせるかのよう。

一方、室内空間は狩野派の 2 隻の四季花鳥図屏風が壁面を飾るなど、和洋を融合したエレガンスの極みを追求。ホテルの四季ならぬ、“七季”(椿、桜、新緑、蛍、涼夏、秋、冬)をモチーフとし、卓越した手技が注ぎ込まれた山形緞通の手織りカーペットが足元を彩り、圧倒的な贅沢に包まれるようだ。

また、ライトミールにおいても7つの季節、3つの時間帯でメニューが変わる。例えば8:30〜10:30のモーニングライトミールでは、発酵バターが香ばしいキューブクロワッサンをはじめ、シェフが目の前で仕上げるライブキッチンでの卵料理、ホテルの庭園で採取したオリジナルのはちみつが並ぶ。14:30〜17:00のスイーツ&セイボリーでは、季節のデニッシュやカナッペ、プチガトーが充実。17:30〜20:30のイブニングライトミールでは、ラウンジ限定となる「トリュフ」フレーバーのキューブクロワッサンや七季のスープが宵どきのお腹をほどよく満たす。

エグゼクティブラウンジ「ル・シエル」を利用できるスイートルームは、ガーデンを備えたタイプから和室、広さ280㎡に及ぶインペリアルスイートまで全10タイプ。格調高いラグジュアリーな滞在を、存分に堪能していただきたい。

写真提供:ホテル椿山荘東京

ホテル椿山荘東京
所在地:東京都文京区関口2-10-8
電話:03-3943-1111
ウェブサイト:https://hotel-chinzanso-tokyo.jp/

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Takako Kabasawa

クリエイティブディレクター。女性誌や書籍の執筆・編集を中心に、企業のコンセプトワークやブランディングも行う。着物や茶の湯をはじめとする日本文化や、地方の手仕事カルチャーに精通。2023年に、ファッションと同じ感覚で着物のお洒落を楽しむブランド【KOTOWA】を、友人3人で立ち上げる。https://www.k-regalo.info/

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