世界初の再生型蒸留所 「東京リバーサイド蒸溜所」 東京・蔵前

蔵前3丁目に、ミントブルーのオーニングが一際目を引く店がある。
一見するとカフェのような佇まいだが、壁面には「TOKYO RIVER SIDE DISTILLERY」とある。Distillery、つまり蒸留酒製造所だ。

2021年オープンした『東京リバーサイド蒸溜所』は、「循環経済を実現する蒸留プラットフォーム」をモットーに、廃棄素材を使用したクラフトジンの生産を行なっている蒸留ベンチャー、エシカル・スピリッツ株式会社が設立した蒸留所だ。

エシカル・ジン・プロジェクト

同社は、日本酒生産工程の最後に生成され本来は廃棄されてしまう素材であった「酒粕」を再蒸留することでクラフトジンを生産。その利益から酒米を酒粕提供元の蔵元に提供することで、再度そこから日本酒を生産するという循環型の世界初「エシカル・ジン・プロジェクト」を実施。

代表的なエシカル・ジン「LAST」シリーズへの注目はその生産方法のみならず、ウイスキー業界で最も権威のある品評会WWAのジン部門「World Gin Awards 2021」にて国別の最高賞を受賞、また権威ある品評会のひとつとして知られる「The Gin Masters」ではゴールドとシルバーを受賞するなど、ジンとしても高い評価を得ている。

また、新型コロナウイルス感染拡大の影響で廃棄危機となった余剰ビール “約6万L” をジンとして再生。『REVIVE』シリーズとしてリリースするなど、常に話題に事欠かない。

世界初の再生型蒸留所『東京リバーサイド蒸溜所』

エシカル生産及び消費に特化した再生型蒸留所として設立された『東京リバーサイド蒸溜所』は、蒸留所としてだけではなく、訪れた人がブランドの魅力を存分に感じられる場所になっている。

 1F エシカル・スピリッツオフィシャルストア


蒸留器のあるフロアの路面側にあるストアでは、エシカル・スピリッツが展開するクラフトジンを購入できる。ボタニカルについての説明や、これまで蒸留してきたジンの ”香り” を楽しむことができ、より理解を深めた上で購入できる。

ストアの様子。香水のようにジンの香りを楽しめる。

店内に設置された蒸留器。コッパーカラーが美しい。

 2F Bar&Dining「Stage」

エシカル・スピリッツが展開するジンを使ったオリジナルカクテルや、それぞれの味わいに合わせて開発したフードメニューなどを提供する Bar&Dining 。個性豊かなジンの魅力を引き出すレシピの数々は、自宅で楽しむ際のヒントにもなる。

通常営業時間:18:00-23:00 ※変動あり
不定休(詳しくはinstagramにて)
TEL 050-3160-2428

 屋上 ボタニカルガーデン

屋上ではクラフトジンの蒸留や、2F「Stage」でのカクテルやフードメニューに使用するボタニカルやハーブを育てている。通常、一般公開はされていないが、イベント時などに解放されることもあるようだ。

造園協力:『Yard Works inc.
ハーブ選定協力 :『HERBSTAND

限定生産の個性豊かなジンは必見

ここ東京リバーサイド蒸溜所にて限定生産されたジンは、『TOKYO RIVERSIDE SERIES』としてオンラインで購入も可能だ。また、サブスクリプションサービス『SpiritsMates』に登録すると、月額4,950円で毎月ごく少量しか生産されない限定の蒸留酒ENIGMAが届く。過去には、椎茸やみりんなど、これまでには考えられなかった素材を組み合わせ数々のジンやアブサンなどを生み出してきた。エシカルスピリッツの最前線で、蒸留家とともに素材とエシカルスピリッツの可能性を実験し、探求していく体験ができる。

クラフトジンだけでなく、日本酒やビール、食材の生産者を次々と巻きこんでいくエシカル・スピリッツ株式会社は、今最も注目の蒸留ベンチャーだ。
その唯一無二の味わいと、ブランドのフィロソフィーを体感しよう。

東京リバーサイド蒸溜所
住所:〒111-0051 東京都台東区蔵前3-9-1
エシカル・スピリッツ株式会社公式サイト
https://ethicalspirits.jp



SHARE

ZEROMILE 編集部

知的好奇心旺盛なミレニアル世代に日本の情報を発信。 「好奇心が心理的距離をゼロにする」をテーマに、編集部がピックアップした情報を掲載。

RELATED