和紙と漆を使った「折り紙漆器」 伝統産業の持続可能な在り方を目指して

「折り紙漆器」は、日本人にとって親しみのある「折り紙」の技術と和紙や漆器といった日本が誇る「伝統産業」の融合をコンセプトにデザインされた、伝統を革新的に表現したプロダクトだ。

一枚の紙から一つの形状に折り上げる伝統技法の折り紙、古くから続く日本特有の伝統工芸の漆、日本全国に産地をもつ伝統素材の和紙という日本人にとって親しみのある3つの伝統要素に、現代の生活スタイルとデザイン感性を掛け合わせて生まれた。伝統産業を新しい角度で見つめ直し、日本が誇る産業の持続可能な在り方を考えるきっかけを創出している。

洗える和紙 折りたためる漆器

和紙を素材に漆加工が施されているため、水分や油への耐久性がある。和菓子などのお菓子はもちろんのこと、刺身や天ぷら、寿司などの和食からステーキなどの洋食といった料理にも使うことができる。使用後は水で洗い乾燥させることで、繰り返し使用可能。和紙の紙皿にも関わらず洗うことが可能で、折り紙の技術によって漆器なのに折り畳めるという柔軟性を持っているのが大きな特徴だ。

また、一枚の紙から折り上げることで生まれる幾何学的なデザインは光のあたる角度によって美しい表情を演出する。

伝統のイノベーションから生まれた新たな素材

漆は、その堅牢性、耐久性や加飾のしやすさから様々な場面で使われている。しかし、硬化後に力が加わると塗膜が割れてしまうという難点から、漆加工を施したものの形を変えることはほぼ不可能とされてきた。

折り紙漆器では独自の手法と工程を経てこの難点を乗り越え、漆加工を施した和紙の塗膜を割らずに、折り紙のように折りあげることに成功。これにより、和紙の脆さや水分に弱いという課題も同時に克服した。

日本が誇る和紙のサステナブルなあり方

折り紙漆器に使用している和紙は、日本の代表的な和紙の産地である福井県越前市の老舗企業が作る「ひっかけ和紙」だ。しかし、和紙の産地では、和紙を使った製品の売り上げの低迷に伴い和紙の発注が減少。これまでの受注ベースの考え方では生産体制を維持すること自体が困難な状況になりつつある。

産地の伝統技法を担う和紙の加工工場が失われれば、その産地のもつ伝統技法ごと失われてしまうことにならない。また、模様の一部が欠けたりなどして流通に乗らない和紙が廃棄されてしまうというような、和紙の産地が抱える問題に焦点を当て、流通に乗らない和紙を素材として活用するなど、積み重ねてきた歴史だけにとらわれず、和紙という日本が誇る伝統産業がサステナブルであるためにはどうすればいいか、という視点で考えられている。

世界的なデザインコンペティションを多数受賞

世界三大デザイン賞のひとつ
「iF DESIGN AWARD 2023」(ドイツ)
 Product部門「iFデザインアワード」受賞
https://ifdesign.com/en/winner-ranking/project/origami-shikki/567962

世界最大級の国際デザインコンペティション
「A’ Design Award & Competition 2022-2023」(イタリア)
 Bakeware, Tableware, Drinkware and Cookware デザイン部門「Silver Award (銀賞)」受賞
https://competition.adesignaward.com/gooddesign.php?ID=145138

「第102回 NY ADC賞」(アメリカ)
 Product部門ショートリスト選出。

国内で期間限定受注生産開始

2023年5月中旬~6月下旬にかけて期間限定の初回受注生産の注文を受け付けている。株式会社ペーパーパレードの運営する特設サイトで注文が可能だ。

製品情報
カラー:漆黒/朱赤/ターコイズ/ピンク
サイズ:幅280×長さ208×25mm /重さ13g(本体)
販売価格:¥9,900(税込)
内容:折り紙漆器(本体一個)/箱/クリップ(2個) *送料別途
特設WEB STORE
https://origamishikki.paperparade.tokyo/

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ZEROMILE 編集部

知的好奇心旺盛なミレニアル世代に日本の情報を発信。 「好奇心が心理的距離をゼロにする」をテーマに、編集部がピックアップした情報を掲載。

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