誰かと待ち合わせたくなる。ハイアット リージェンシー 東京のラウンジバーがリニューアルオープン

ホテル「ハイアット リージェンシー 東京」—— 都庁と肩を並べ、人とモノのエネルギー沸き立つ新宿を長年見守ってきた。そのロビーに、昨年6月から断続的に行われていた改修工事を経て「Nineteen Eighty Lounge & Bar」が新たに誕生した。

ホテルの顔・シャンデリアはそのまま、よりクラシカルな空間に

私はホテルのラウンジが大好きだ。さまざまな場所からやってきたさまざまな人々が、行き交い、落ち合い、そして別れていく。トウキョウみたいな大都市のホテルラウンジなんてなおさら、たくさんの物語を勝手に感じてしまう。コロナ禍は遠出できない分、東京にあるラグジュアリーホテルのラウンジを巡ったものだった。今も、宿泊せずともラウンジをちらりと覗くことがある。旅先では、部屋から出てラウンジで過ごす時間を確保するようにしている。

ハイアット リージェンシー 東京が45年前に開業して以来、最大規模となった今回の改修工事中、ロビーには仕切りが立てられていた……が、4月24日、ベールに包まれていたラウンジバーの全貌が明らかになった。

ホテルの開業年をその名に冠したNineteen Eighty Lounge & Barは、比較的コンパクトでありながら、あたたかな照明とソファーが忙しなく往来する新宿の人々を包み込んでくれそうな場所だ。

ホテルの顔である3基の「エンペラーズ・シャンデリア」はそのまま、高さ28メートル、8階分の吹き抜け空間に堂々と輝いている。約11万5000個のスワロフスキー®・クリスタルは、壮麗そのもの。艶のあるテーブル、大理石の床に反射する光も美しい。Nineteen Eighty Lounge & Barのロゴにもなっている。

新宿の「昼の顔」と「夜の顔」

Nineteen Eighty Lounge & Barは、新宿の「昼の顔/夜の顔」「西側/東側」と、それぞれ対を成す要素が融合したデザインになっている。

ラウンジエリアを囲むように植えられたプラント、ソファー席に置かれた存在感のある若木は、新宿の昼の顔、そして公園の多い西側を表しているという。一方、8席あるバーチェアやソファーのこっくりとした赤は、新宿の夜の顔、ネオン輝く歌舞伎町のある東側のメタファーだ。

テーブルセットも変化する。11時から17時までのランチ・アフタヌーンタイムは緑を、17時から23時までのディナー・バータイムは赤を基調としたコースターやメニューが置かれる。

多様な顔を持つ新宿を一箇所に表現すべく、ロンドン出身のデザイナーAdrian Currieが内装を手がけた。リニューアルに際し、同氏は「歴史に思いを馳せながら、今も昔も変わらぬ人々の待ち合わせのシンボルであり続けることを願っています」とコメントしている。

気になるシグネチャーカクテルは?

Nineteen Eighty Lounge & Barでは食事も可能。オールデイメニューからサラダやサンドイッチ、ハンバーガー、パスタ、ステーキなど、満足間違いなしのフードを楽しめる。

もちろん、マティーニやネグローニといったクラシックなカクテルメニュー、ワインやシャンパンなどのドリンクメニューも豊富。なかでも注目は、新宿の文化・歴史・風景からインスピレーションを得たシグネチャーカクテルだ。

新宿にあるフルーツパーラー「タカノ」といえば……のメロンを使った「King of Fruits」や、フルーツサンドから着想を得た「SANDO」は、カラフルでポップな見た目も楽しい。

ほかに、お茶とウィスキーやラムの意外な組み合わせに出会えるシリーズもあるが、個人的なオススメは「Obi & Ume」。梅酒をベースに、レモングラスアペロール、ざくろ、ソーダウォーターを加えた、スッキリ甘くて飲みやすいカクテルだ。元々着物屋として創業した新宿伊勢丹をテーマにした1杯ということで、帯を巻いたキュートなグラスで提供される。これには外国からの訪日客もうっとりなはず……!

目的もなく誰かと待ち合わせたくなるような空間で、大人の新宿を満喫できそうだ。

Nineteen Eighty Lounge & Bar
住所:東京都新宿区西新宿2-7-2
ハイアット リージェンシー 東京 ロビー2階
営業時間:朝食8:00〜11:00、ランチ/アフタヌーン 11:00〜17:00、ディナー/バータイム 17:00~23:00(※17時よりカクテル提供開始)
定休日:不定休
Instagram:@hyattregencytokyo

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Rikako Takahashi

東京都出身。Webメディアを中心にエディター、ライター、翻訳家として活動中。ZEROMILEではライターとフォトグラファーを兼任。海外ニュース&エンタメ、カルチャー記事など広く担当。旅と猫と流れる水と夜を愛する。@rikako.takahashi

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