次世代の複合施設「フォレストゲート代官山」がオープン!

代官山駅をから徒歩0分。八幡通り・代官山通りに面する立地に、10月19日「Forestgate Daikanyama(フォレストゲート代官山)」が開業した。

職・住・遊を兼ね備えたMAIN棟

MAIN棟は、建築家・隈研吾氏によるデザイン設計。「やっぱりそうか!」と思ったのは私だけではないだろう。
「暮らす」「働く」「遊ぶ」の異なるシーンがシームレスに融合する『職・住・遊 近接の新しいライフスタイル』をテーマに、57戸の賃貸住宅、地下1階~2階には商業空間、3階はシェアオフィスとなっている。

八幡通り沿いのショップには、「金子眼鏡」や、旧山手通りから移転オープンした「Ameri」など、ファッション感度の高い大人たちから指示されるショップが並ぶ。施設内のグリーンデザインを担当した「SOLSO」による、パーソナルサービス&ショップ「SOLSO HOME」も1Fにテナントを構えている。

まだ準備中の店舗が多く、少し寂しい感じもしたが、年末から来年夏にかけて続々とオープンする予定。

現時点で、やはり注目すべきは、株式会社イートクリエーターによる、次世代に向けた新しい食文化づくりに挑戦するプラットフォーム「日本食品総合研究所」だろう。施設内に、ラボラトリー&ファクトリー「研究所」、テストキッチン「調理室」、グローサリー「食品庫」、カフェ&ワインバー「喫茶室/ Mary Jane」の4つのスペースを設けている。

2Fにある「研究所」はシェフ同士の交流を促し、企画・開発を行う施設、「調理室」はキッチンを備えたイベントスペースとなっている。

1枚目:「研究所」/ 2枚目:「調理室」

「喫茶室/ Mary Jane」と「食品庫」はいずれも店舗として1Fに位置しており、一般の方でも利用可能となっている。「喫茶室/ Mary Jane」では研究所で企画・開発したメニューや商品を試供したり、さまざまなイベント、POP UPを開催する予定。
「食品庫」は、チーズやシャルキュトリー、ワインを中心にODM商品やオリジナル商品が購入できるショップとなっている。

1枚目:「喫茶室/ Mary Jane」/ 2枚目:「食品庫」

サステナブルな生活体験を提供する「TENOHA Daikanyama」

代官山駅の中央口の向かい側にあるTENOHA棟は、MAIN棟からだと中庭を通り抜けていくことができる。

代官山駅中央口 (TENOHA練側から撮影)

TENOHA棟は、サステナブルな生活体験を提供することを主眼に、サーキュラーエコノミー活動を行う事業者や行政と連携し、地域と都市をつなぐ活動拠点となっている。カフェとイベントスペースで構成されており、消費者にサステナブルな取り組みへの接点を提供する。

カフェで提供するメニューは、食品廃棄物をバイオマス処理した結果生まれたかすを堆肥化した土を利用して近隣の提携農家が育てた野菜や、様々な理由で流通に乗せられなくなった規格外野菜、店内の植物工場や屋上菜園で育ったハーブなどを使った料理やドリンクだ。ランチやお茶をする際、地球に優しい選択肢が選べるのは消費者にとっても嬉しい。

1枚目:CIRCULAR SALADとCIRCULAR SOUPのセット
2枚目:店内の植物工場や屋上菜園で育ったハーブを使ったドリンク
3枚目:100%プラントベースジェラート

さらには、処分されてしまう予定だったロスフラワーや売れ残った花から作られたドライフラワーなど、花の廃棄を極力抑えた循環型のフラワーショップも併設されている。

2Fにはライブラリースペースが常設され、「見る・聞く・体験する」からサーキュラーについて知り、学び、考えるきっかけを与えてくれる施設となっている。

2023年の今オープンしたフォレストゲート代官山は、もちろんこの先の数十年を見越してデザインされたものであるわけで、そのためか私は、少し先の未来を見たような気分になった。商業施設と言うよりは「都市と自然が共存する未来」を提案する実験的な箱庭のような印象だった。

Forestgate Daikanyama(フォレストゲート代官山)
公式ウェブサイト:https://forestgate-daikanyama.jp/

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Orie Ishikawa

ZEROMILE編集担当。 歴史、文学、動物、お酒、カルチャー、ファッションとあれこれ興味を持ち、実用性のない知識を身につけることに人生の大半を費やしている。なんでもかんでもチンパンジーに例えて考える癖がある。

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