花やフルーツが香る焼酎!? 芋の品種で選ぶ”香り系焼酎”のススメ

芋焼酎に変化が訪れている。焼酎ブームの時代に求められた芋らしさから進化し、令和の今、芋焼酎が表現するのはトロピカルフルーツやライチなど、芋からとは思えない華やかな香りだ。

多彩な香りの理由は、使用する芋の品種のバラエティ。いまでも主力な原料は「黄金千貫」と呼ばれる芋だが、それに加えて、紅、紫、オレンジ、白など、その種類は45種類以上。最近でも新品種が生まれている。ワインをブドウ品種で味わうように、芋焼酎を芋の品種で味わう時代の到来だ。

芋の品種ってどんなもの?

“香り系焼酎”の代表格のひとつが、ライチが香るといわれる香熟芋の「ダイヤメ」。果実を使用していないのに、フルーティな果実感が広がると海外のコンペティションでも高い評価を受けている。また、オレンジのような柑橘香がある「フラミンゴオレンジ」、メロンやバナナが香る「サニークリーム」も、驚きある味わいだ。

芋から選ぶ場合は、色によるタイプを覚えておくといい。紅芋(べにはるか、べにまさり、ベニサツマなど)はスイーツのような甘み、オレンジ芋(ハマコマチ、タマアカネなど)は、紅茶やマンゴーのような華やかなニュアンス、紫芋(アヤムラサキなど)はヨーグルトや、赤ワインに例えられる香り、白芋(ジョイホワイト、ダイチノユメなど)は花や柑橘など爽やかな香りだと覚えると、新しい味わいを見つけるときのヒントとなる。

■芋別の参考銘
柄紅芋:宝山 蒸撰紅東、金峰 紅、薩摩の誉 紅薩摩
オレンジ芋:千本桜 熟成ハマコマチ、伊佐小町、謳歌 タマアカネ
紫芋:くじらのボトル 綾紫黒麹、宝山綾紫、赤芋仕込み・明るい農村
白芋:天狗櫻 ジョイホワイト、尾鈴山 山ねこ、がんこ焼酎屋

割り方でも香りは変わる!カメレオン焼酎とは?

こうした焼酎市場に、新たに参入したのは焼酎ブームの火付け役のひとつであり、多くのファンに愛される「晴耕雨読」。新商品「晴耕雨読XX ジョイホワイト」が採用したのは白芋のジョイホワイトだ。これまでの「晴耕雨読」で使用してきた黄金千貫の品種を使わないのは、焼酎業界でいま深刻な元腐れ病という芋の病気を避ける狙いもある。

「2000年の焼酎ブーム以降、勢いがなくなっている焼酎業界で新しいことをやらなくてはという危機感がありました。これまで使用していなかった芋を使い、デザインもポップに表現したのがこの商品です」と佐多宗二商店の佐多宗公代表。佐多宗二商店はこれまでも焼酎のほかに、クラフトジンや山椒のスピリッツなどさまざまなお酒を生み出してきた。今回提案するのは、花に含まれる香気成分の“リナロール”が香る新しい焼酎の世界だ。

■晴耕雨読XXジョイホワイト 購入可能サイト
・君嶋屋 https://kimijimaya.co.jp/
・いまでや https://imadeya.co.jp/
・首都圏の主要スーパーマーケット
・家電量販店のお酒売り場(ビックカメラ、ヨドバシカメラ)
・アマゾン、楽天
・11月下旬より、首都圏のセブンイレブンでも導入決定予定

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mariko kojima

雑誌編集者、外資洋酒メーカーでの広報を経て、飲食・ライフスタイルの分野でライター、PRコンサルタントとして活動。日本テキーラ協会テキーラ・マエストロ、日本ラム協会ラムコンシェルジュ。

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