由緒ある山岳リゾート白馬に、日本ワインを“旅する”ホテル誕生

窓越しの豊かな自然を滋味豊かなワインとともに楽しんで

標高3000メートル級の北アルプスを臨む、日本有数の国際的な山岳リゾート地として知られる長野県白馬村。ウィンターシーズンともなると、極上のパウダースノーを求めて世界中からファンが訪れることでも知られる。その由緒あるエリアに2024年12月に誕生したのが、客室数全38室というスモールラグジュアリーな空間、「ホテル ラ ヴィーニュ 白馬by温故知新」(以下ラ ヴィーニュ白馬)だ。その名が冠するとおり、日本産のワインに特化した滞在型リゾートとして、オープンと同時に話題を呼んだ。

周囲を圧倒的な自然が囲む「ホテル ラ ヴィーニュ 白馬by温故知新」

「ラ ヴィーニュ白馬」の立つエリアは、5箇所のワインバレーが集まる“信州ワインバレー”と称されている。シャルドネやカベルネなどの上質なワインを創出する「日本アルプスワインバレー」。メルローの栽培で有名な「桔梗ヶ原ワインバレー」。ピノ・ノワールや甲州など多彩な品種による風味豊かなワインが生産されている「天竜川ワインバレー」。冷涼な気候で長野県最大のワイン産地である「千曲川ワインバレー」。そして、赤白ワインともに個性的な味わいのワインが楽しめる「八ヶ岳西麓ワインバレー」。

長野県産を中心に厳選した1000本以上の日本ワインがカーブを彩る

その全てに足を運びワインをセレクトするのは、北海道の洞爺湖サミットで各国の首脳をもてなした経験を持つ吉田浩之氏。美食家たちを唸らせる卓越したセンスの持ち主を筆頭に、レストランのサービススタッフと共にも各ワインバレーを訪れ、生産者の思いを受け止めながら、“これぞ”という1本を選び抜く。それゆえに、他にはない充実のラインナップに加え、作り手たちのエピソードもワインの味わいのスパイスとして振る舞われる。

テロワールを饗する「ラ ヴィーニュ ダイニング フウド」。

美味しいワインを心ゆくまで堪能できると知れば、つい去りがたくロングステイをしたくなるもの。客室には、それを見越して全室に大きめの冷蔵庫とキッチン、乾燥機付き洗濯機などを配備。研ぎ澄まされたインテリアデザインもさることながら、白馬に“お籠もり”する拠点として快適性を追求している。

全室が角部屋&マウンテンビューの設計に。客室やホテル内には、地元信州の伝統工芸も散りばめられて。

雪が溶けたこれからの季節は、マウンテンバイクを満喫するアドベンチャーの聖地へと変貌。今後は、ワイナリーツアーはもちろん、苗木の定植やぶどうの収穫なども企画したいという。いっときの“体験”の先を見据え、ゲストとともに風土を育むホテルとしても注目される。

ホテル ラ ヴィーニュ 白馬 by 温故知新
住所:長野県北安曇郡白馬村大字北城字新田3020-1116
電話: 0261-85-5166
E-mail: lavigne@okcs.co.jp
公式サイト: https://lavigne.by-onko-chishin.com

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Takako Kabasawa

クリエイティブディレクター。女性誌や書籍の執筆・編集を中心に、企業のコンセプトワークやブランディングも行う。着物や茶の湯をはじめとする日本文化や、地方の手仕事カルチャーに精通。2023年に、ファッションと同じ感覚で着物のお洒落を楽しむブランド【KOTOWA】を、友人3人で立ち上げる。https://www.k-regalo.info/

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