池袋にて開催中の大友克洋全集「AKIRA セル画展」をレポート!

1988年公開の劇場版アニメーション映画『AKIRA』のセル画展が、池袋「Mixalive TOKYO」にて8月10日から31日まで開催中。一足先に会場を訪れたので、その様子をレポートしたいと思う。
*展覧会概要はこちらの記事から

「NEO TOKYO」エリア

鉄筋とフェンスが組み合わされたスチームパンクな空間に、実際に映画制作に使われた当時のセル画や原画が展示されている。

入口を入って最初に目に入るのは、大友克洋氏本人が描いたイメージボードの数々。近くで見ると、手描きならではの筆のストロークを確かめることができる。デジタルイラストが主流になった今、これらの絵がアナログで表現されていることに驚嘆してしまう。
このエリアでは、ストーリー序盤のNEO TOKYOの街中でのシーンに関するセル画が多くみられる。金田のバイクや、複数のセルを組み合わせビル群を表現しているセル画など、見応えのあるエリアだ。

「NIGHT-MARE」エリア

ナンバーズのキヨコがベッドに横たわっているシーンや、鉄雄が病室で悪夢に苦しむシーンなどが集められたエリアだ。無数のおもちゃが集まってできた「ナイトベア」のセル画は、ベースとなる部分と動く小物の部分のセルを組み合わせて作られている。

また、このエリアには「ナイト・ベア」を再現した作品が展示されている。フォトスポットとなっており、ベッドに寝転がりながら見上げる巨大なテディベアは迫力たっぷりだ。館内に流れる劇中のサウンドも、不気味な雰囲気を作り出している。

「catastrophe theory」エリア

物語終盤のシーンが多く集められているエリアだ。
鉄雄の体が変化していく様子、金田が飲み込まれていくシーンなども全て、人の手で一枚ずつ描かれた膨大な量のセル画によって作られた映像だということが改めて感じられる。

本当に途方もない労力をかけて作られた作品なのだ。
だからこそいまだに多くの人々の心を揺さぶり続けるのだろう。

大友克洋全集「OTOMO THE COMPLETE WORKS」紹介エリア

出口付近には、「大友克洋全集」プロジェクトの第一期としてすでに刊行されている10冊を展示。購入を迷っている方は手に取って内容を確認するチャンスだ。

オリジナルグッズも必見

「大友克洋全集」プロジェクトのためにデザインされたOTOMOロゴがプリントされたTシャツやトートバッグは、デザイン性も高く普段使いできそうだ。またアクリルスタンドは、セル画のように透明なアクリルを複数枚組み合わせた作りとなっており、今回の展示の内容を思い出させてくれるメモリアルアイテムになるだろう。

大友克洋全集 AKIRAセル画展
開催場所:Mixalive TOKYO(ミクサライブ東京)4F Studio Mixa
〒170-0013 東京都豊島区東池袋1-14-3
会期日程:2023年8月10日(木)~2023年8月31日(木)
営業時間(最終入場時間):10:00~20:00(最終入場時間 19:45)
入場料:¥1,500(税込) ※未就学児は保護者同伴に限り入場可(入場無料)
特設サイト:https://otomo-complete.com/special/akira-cell-drawing/index.html

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Orie Ishikawa

ZEROMILE編集担当。 歴史、文学、動物、お酒、カルチャー、ファッションとあれこれ興味を持ち、実用性のない知識を身につけることに人生の大半を費やしている。なんでもかんでもチンパンジーに例えて考える癖がある。

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