
4月13日からいよいよ開催となる大阪万博。「いのち輝く未来社会のデザイン」をテーマに、会場には158の国と地域、7つの国際機関、8つのシグネチャーパビリオン等が並び、世界各国の最新技術やクリエーションがショーケースされる。
万博に沸く大阪では、その受け入れ先となるホテルもさまざまな趣向を凝らし、国内外からのゲストを出迎える準備を整えている。万博を訪れたら滞在したい、ダイニングとバーが見逃せない大阪のホテルをご紹介したい。
日本食とフレンチの融合 「鮨 ラビス大阪・ヤニック・アレノ」

鮨 ラビス 大阪 ヤニック・アレノ
2024年8月に開業した「フォーシーズンズホテル大阪」にオープンし、業界の話題をさらっているのが、フレンチの3ツ星シェフヤニック・アレノとの協業で誕生した鮨ダイニング「鮨 ラビス 大阪 ヤニック・アレノ」だ。
ヤニック・アレノは、現在、世界の19のレストランのシェフとしてミッシュランの星は合計15個獲得しているスターシェフ。日本食を愛することから、すでにパリとモンテカルロに、この和食との融合業態を展開しているが、本拠地である日本への進出は大きな挑戦となった。
今回、料理人歴30年以上の安田至料理長との出合いにより、想像を超える仕上がりとなったラビスは、フレンチと江戸前高級寿司の融合という新しいジャンルを日本に築き上げられたといえる。

ヤニック・アレノ シェフ
ディナーのお任せ(¥35,000)は、エモーションと名付けられた前菜からはじまる。鮨からインスピレーションを受け、片手で掴める形状でだされる <エンダイブとトレビスのサラダ> や、米をマシュマロ状にしてコンソメソースをかけた <ササニシキのギモーヴ>、またタルタルの赤身に鮪を使った <たまごとキャビア>、そしてブイヨンに日本のウイスキー白州を使用した <牡蠣、山椒 白州のスモーキーなブイヨン> など、日本にインスピレーションを受けた驚きのある料理が続く。



1枚目:エンダイブとトレビスのサラダ
2枚目:本日の握り
3枚目:アロエヴェラの刺身、ラムフレーバーのソースかけ
安定感ある安田料理長の鮨と、冒険心と一流のフレンチの腕をもつヤニックのコラボレーションが、ここでしか味わえないエンターテイメントを提供してくれる。
そしてホテルならではの魅力は、ダイニングからほど近い場所にバーがあるということ。「鮨 ラビス」と隣り合っているのが、メインバーの「Bar Bota」だ。

Bar Bota
特徴的な円形カウンターの上から下がる照明は、水の街大阪を象徴。内装にはところどころに大阪の伝統工芸が融合されている。
“Bota”という店名は、お酒を香りづけする要素であるBOTANICAL(ボタニカル)から。ボタニカルを使うジンなどのお酒はもちろん、香りが感じられるカクテルがラインアップされる。また、「DOTONBORI SLIDER(道頓堀スライダー)」、「OSAKA ICED TEA(大阪アイスティ)」など、大阪からインスピレーションを受けたカクテルも揃う。そして、春の桜シーズンに試してほしいカクテルが、「SAKURA Dream」だ。


1枚目:Sakura Dream ¥2500
2枚目:ヘッドバーテンダーのAndrei Marcu
淡いピンクを纏った桜色の液体は、ホワイトポートワインや、ジン、桜リキュールに、桜のコーディアルや桜の葉のソーダを合わせたもの。日本を愛するヘッドバーテンダーのアンドレイの視点から、桜をグラスに構築した1杯だ。3月20日から4月10日限定で提供される。
大阪を訪れる海外からの滞在者に、日本の風景とともに味わう、日本の味覚を体験してほしい。
フォーシーズンズホテル大阪 鮨 ラビス 大阪 ヤニック・アレノ https://www.fourseasons.com/jp/osaka/ BAR BOTA https://www.fourseasons.com/osaka/dining/lounges/bar-bota/
「ホテル阪急グランレスパイア大阪」には「L’AS」兼子シェフのダイニングが登場

MAISON VERTE
JR大阪駅前に開発を進めるうめきたエリアに3月開業するのが、「ホテル阪急グランレスパイア大阪」。45000㎡のうめきた公園をはじめ、屋外空間を緑溢れる場所として、“Osaka MIDORI LIFE”を創造するエリアであるだけに、緑を感じる気持ちのよい雰囲気が特徴のホテルだ。
その中に誕生したオールデイダイニングが、その名に緑(VERTE)を持つ「MAISON VERTE」。東京・南青山の人気フレンチ「L‘AS」がメニュー監修をし、独創的で洗練されたコースメニューが楽しめる。
「初めて働いたレストランが大阪。いつか大阪でお店をやりたいと思っていたので、その夢が叶いました」と語るのは「L‘AS」の兼子大輔シェフ。
イギリスの高級グルメ雑誌「FOUR」主催の世界の若手ベストシェフに選出されるほか、ミシュランガイド東京2025年度版にピブグルマンで掲載されるなど、その実力は折り紙付きだ。

兼子大輔シェフ
「MAISON VERTE」では、「L‘AS」の名物である <フォアグラのクリスピーサンド> をはじめ、蟹みそや卵黄をたっぷり使った <北海道産ズワイガニを使ったフレンチトースト> 、緑のソースで彩られた <鰆のポワレ ホタルイカのソース> など、インパクトある味わいが、リズム感よく続き、目と舌で存分に楽しめるコース構成だ。(3月のメニュー一例)

3月のおまかせコース例
おまかせコースは¥7,800(税サ込み)、ペアリング¥3,000~(税サ込み)合わせても、1万円少しという価格も日常使いでアクセスがしやすい。


1枚目:Verte ¥1,200(カクテル中央)
2枚目:バー内観
食前や食後には、入口にあるバーカウンターでオリジナルカクテルも味わえる。ホテルのデザインコンセプトでもある「グリーン」や「自然」をテーマにした「Verte」(¥1,200)は、ジンにエルダーフラワーやきゅうり、柑橘等を加えたリフレッシングな1杯。
新名所「グラングリーン大阪」を訪れた際には、ぜひ立ち寄ってみてほしい。
ホテル阪急グランレスパイア大阪 5F MAISON VERTE https://maison-verte.jp/
関西の街をテーマにしたカクテルを展開する「コンラッド大阪」

40スカイバー&ラウンジ
大阪を拠点に関西エリアを旅する人も多いはず。大阪を拠点に、各街を知ってほしいという想いから、関西5都市のカクテルを開発したのが「コンラッド大阪」の「40スカイバー&ラウンジ」だ。
カクテルのメニュー監修をしたのは、世界各国から30,000人を超えるバーテンダーが参加するディアジオ社が主催する世界大会「ワールドクラス グローバルファイナル 2015」で「BARTENDER OF THE YEAR」受賞した世界一のバーテンダーの金子道人氏(奈良「LAMP BAR」)。

メニューを監修した金子道人バーテンダー
それぞれの街から受けるインスピレーションから、グラスを含め、オリジナルのカクテルを作成した。もしその地に出向いたら、という想いからテーマは「Imagine if…」。大阪「WATER」、京都「CULTURE」、奈良「FOREST」、和歌山「NATURE」、兵庫「SCENE」というエリアの特徴を生かしたカクテルが出来上がった。


1枚目:大阪「WATER」¥4,000(税・サ込)
2枚目:兵庫「SCENE」¥4,000円(税・サ込)
例えば大阪は、街を歩くと淀川、大和川などを含め、33の河川が広がる“水の街”。張り巡らされた水路網は、明治時代には「東洋のベニス」とも呼ばれていたこともある。そこからイメージされたカクテルは、ミネラル感あるテキーラをベースに、下町の懐かしさを思わせる自家製ラムネソーダとヨーグルトを合わせたもの。爽快感ある1杯は旅の始まりに相応しい軽やかながら、味覚に重層感があるカクテルだ。
また、シガー型のスイーツが添えられた印象的な一杯は、神戸の港町をイメージした兵庫の「SCENE」。ラムにほうじ茶、兵庫丹波の黒豆茶を組み合わせた芳ばしくスモーキーな味わいは、本物のシガーを嗜んでいるように錯覚させるもので、幻想的でノスタルジックな世界が体験できる。

コンラッド大阪 F&Bヘッドバーテンダーの小笠原 輔氏
カウンターでは、バーテンダーの小笠原 輔が、5都市の旅の案内人として「Imagine if…」の世界に導いてくれる。ホテルバーのホスピタリティで叶う、唯一無二のカクテル体験をしてほしい。
コンラッド大阪 40 Sky Bar & Lounge https://conradosaka.jp/