2025年日本国際博覧会(大阪・関西万博)の開催に合わせ、エスパス ルイ・ヴィトン大阪では、草間彌生の展覧会「INFINITY – SELECTED WORKS FROM THE COLLECTION」が2025年7月16日から2026年1月12日まで開催される。草間彌生の初期の作品から近年の作品にいたるまでを紹介することで、表現の幅広さを示すとともに、一貫して創作を導いてきた主題のつながりを照らし出す。

©Jérémie Souteyrat / Louis Vuitton
本展は、東京、ミュンヘン、ヴェネツィア、北京、ソウル、大阪のエスパス ルイ·ヴィトンにてフォンダシオン ルイ·ヴィトンの所蔵コレクションを公開する「Hors-les-murs(壁を越えて)」プログラムの一環として行うもので、国際的なプロジェクトを通じて、世界各地のより多くの観客に作品を届けるというフォンダシオンの理念に基づいている。
幻覚が育んだ独自の世界観と「自己治療」としての創作
草間彌生は、画家、彫刻家、パフォーマンス・アーティスト、小説家、ファッションデザイナーとして、あらゆる分野でその創造性を発揮してきた。その彼女の本質的な強さは、極めて私的な作品が映し出し続けてきた圧倒的な独自性にある。

©Jérémie Souteyrat / Louis Vuitton
草間の作品の根幹には、10歳頃に経験したという幻覚体験が深く関わっている。部屋中が花柄に埋め尽くされ、やがて自分自身もその中に溶け込んでいくような強烈な幻覚は、彼女の世界観を形成し、創作の原動力となってきた。彼女自身が「自己治療(セルフセラピー)」と呼ぶ制作過程において、強迫的に繰り返されるモチーフは重要な表現手法だ。
1960年代の「無限の網」や「ドッツ」シリーズは、近年の作品では星、細胞、浮遊する形態へと展開を見せている。表現は常に進化しながらも、その根底には自身の内なる恐れや強迫観念を形にするという一貫した姿勢が垣間見える。

©Jérémie Souteyrat / Louis Vuitton
展覧会のハイライトの一つである《無限の鏡の間―ファルスの原野(または フロアーショー)》(1965年 / 2013年)は、草間が手掛けた数多くの「無限の鏡の間」の最初の作品であり、観る者を無限に広がる水玉の世界へと誘い、没入体験をもたらす。
大阪万博に訪れるのであれば、ぜひ旅程に加えてほしい。
草間彌生「INFINITY - SELECTED WORKS FROM THE COLLECTION」
開催場所:エスパス ルイ・ヴィトン大阪
所在地:〒542-0085 大阪市中央区心斎橋筋2-8-16 ルイ・ヴィトン メゾン 大阪御堂筋 5F
開館時間:12:00-20:00
入場料:無料
*休館日はルイ・ヴィトン メゾン 大阪御堂筋に準ずる
Webサイト:https://www.espacelouisvuittontokyo.com/ja/osaka
◾️作品解説グループツアー
会期中、会場スタッフによる作品解説グループツアーが実施される。事前申込不要
開催時間: 各回15:00~、所要時間約15分
開催日:
8月1日(金)、8月2日(土)
9月5日(金)、9月6日(土)
10月3日(金)、10月4日(土)
11月1日(土)、11月7日(金)
12月5日(金)、12月6日(土)
2026年1月2日(金)、1月3日(土)
*都合により日時が変更となる場合があります。公式サイトを確認してください。